六花の翼〈リッカ ノ ツバサ〉【完】
「悲願って……表の世界を支配する事?」
「……その前に、この星の穢れを洗い流す」
「……この星のために、たくさん人が死んでも良いなんて、
あたしには理解できない。
そんな目的のために、身内を殺していいはずがない!」
「そうだそうだ!!
っと、ととと!!」
後ろから激しく同意した太一は、不意に攻撃され、何とかそれを避けた。
「田舎に住んでいたそなたにわかるか。
一度でも、都会の状況を見たことがあるか」
滋は攻撃もせず、話し続ける。
「私は若い頃、仕事で各地を回った。
その時、見たのは。
急速に汚染されていくこの国だった。
豊かさの代わりに、木は切られ、水は汚された」
「…………」
「この村を美しいとは思わなんだか、夢見姫。
この国が、世界中が、こうなれば良いとは思わぬか」
確かに、滋の言う通りだった。
あたしはこの村を、綺麗だと思った。