遊びじゃない
かしこまって「いただきます」と食べ始めるゆうは、それでもかなり満足しているようで、ご飯のお代わりまで要求してきた。
「まおちゃんって意外に家庭的なんだね~。」
お味噌汁をずずっと啜りながら全くもって失礼な言葉を軽く言う。
「毎日外食できるほど給料貰ってないし。仕方なくやってても、この歳になるとそれなりにできるもんよ?」
「ふ~ん…まおちゃん、すぐにでも結婚できそうだね。」
「適当なこと言わないでよ。」
「適当なんかじゃないよ~。ほんとにそう思うんだよ。ていうか、なんで結婚しないの?」
麻生さんとのことを知っているはずなのに、目の前のとぼけた顔した男は心底わからないというように首を傾げていたりする。
「あんたね、ホントに馬鹿にしてんの?相手がいないからに決まってんじゃない。」
知ってるでしょ?という想いを込めて睨み返すと、珍しくそれに気付いたらしいゆうは慌てたように箸を持ったまま手をぶんぶん振る。
「あの、それじゃなくて、ね?ほら、その前とかあるよね?もういい歳なんだし、前に付き合ってた人とかいるよね?」