遊びじゃない
「あっ、まおちゃん大丈夫?……あっ、アイタタ……足、しびれて…。」

いよいよ重くなってきた瞼をうっすら開けると、私を助け起こそうとするのに足が痺れて同じように倒れこんでいるゆうが見える。

「あはは、ばからねぇ…」

再び瞼を閉じると、ただゆらゆら揺れる気持ちよさと心地よいラグの肌触りとで、抗えない眠気が襲ってくる。

頭の傍でゆうが何やら話しかけてるけど、水の中で話しているように何をいっているのかさっぱりわからない。

最初はすっぴんだしとか、眼鏡だしとか、部屋着だよとか思っていたのに。

ワインを一本空けたところでもうそんなことどうでもよくなって、ゆうがここにいてくれることに何となく嬉しくて、ホッとしたりして。
人が一人増えるだけで今まで少し冷たかったこの部屋の温度が格段に上がった感じがする。

暖房器具なんてなにも点けてないのにこのラグまでが熱を持ったように体を温める。
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