遊びじゃない
「えっ?まおちゃん?どしたの?……あっ、ごめんごめん。そうだよね、ちゃんと話を聞くために家まで来てもらったんだもん。僕の眼鏡なんかよりそっちのが断然優先だよ」
顔を両手で覆ってうずくまる私のすぐ耳の傍でゆうの穏やかな声が響く。
今の台詞を反芻しながら考えてる私の頭をなでなでしながら、私の反応を待つようにそのままゆうもリビングに入ったところで一緒に座り込んでいる。
え~っと……一体どういう状態?
リビングと廊下の間で、なんとなく自分の勘違いに気付いて、恥ずかしさのあまり顔を上げれない女と、わかったように頷きながら頭をなで続ける男。
あまりに間抜けすぎて、さっきまで勝手に想像して舞い上がって落ち込んでた自分を消し去ってしまいたい。
一粒くらいは零れたはずの涙もあっさりと乾いて、熱が引いてくように急に冷静になる。
てか、物分りよさそうに頷いてるあんただって全くの見当違いで頭を上下させてるだけなのよ?