遊びじゃない

「三十路のお誕生日おめでとうございます」

そう。昨日は美織の誕生日だったわけで。
ちゃんと手帳にもかいてたし、それ以前にちゃんと記憶してたのに、すっかり忘れちゃってた。

「ありがとう。っていうか、あんたが言ったんじゃないの?子供できても三十路の誕生日は一緒にお祝いしてね、私も美織の三十路は盛大に祝うからって。別に?お互いいい歳だし?誕生日にいちいちお祝いされたいわけじゃないし?それに私には祝ってくれる夫も娘もいるわけだし?あんたがどうしてもって頼まなかったら娘を夫に任せて外出する段取り組まなくてもいいわけなんだけど?」

捲くし立てられる自分の落ち度に返事ひとつ間に挟めない。

いや~だってねぇ…それどころじゃなかった…って言ったらまた怒られそうだけども、ほんと頭が一杯だったんだってばぁ…。

「あの~、ね?美織?」

「いい、いい。言い訳は美味しいご飯でも食べながらでいいから。今からPienにきて。あと予約もね」

「い、いまから?」

「なんか異論でも?」

「…ないッス」
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