遊びじゃない
ただ倦怠感が漂う重い体を無理矢理ベッドから引き離し、床に巻き散らかる自分の下着を身に付けていく。
改めて見ると、モノトーンで統一されたすっきりした麻生さんらしい部屋。
床に散らばる私の衣服がとても不似合いで、慌しく身に付けて、玄関先に無造作に置かれている鞄とコートを手に取り、これまた転がったままのパンプスに足を入れる。
乱れた髪と崩れているであろう化粧を気にする間もなくシャワーの音が止むと同時に扉を開ける。
「さむっ。」
火照った体を急速に冷ましていく冬のすんだ空気が、今の自分の馬鹿さかげんを叱咤しているように思えて、妙に冷静になっていく自分がいて。
ほんの10分前まではあんなに熱く、蕩けるようだったのに、汗ばんだ体は冷水を浴びせられたみたいに逆に冷え込んでいく。
言いようもない体のダルさと腰の重たさだけが残って、何でこんなことになったんだろうと後悔を混じらせる思考を邪魔する。