遊びじゃない

鬱陶しい眼鏡フェチ話を頭から完全シャットアウトして事務処理に意識を戻す。

この草食系おじさんは眼鏡女子に弱いってわけね…なるほど。

「でも、じゃあ…なんで付き合わないの?」

手の中の書類を束ねながら、素朴な疑問が口を衝く。

途端に、とんでもないとでも言わんばかりに手と首を振って普段は細められている丸い目を見開いて。

「そんな簡単に付き合ってなんてもらえないよ、オレこんなだし…それに、こうやって見てるのがまたいいって言うかさ。」

30歳目前で頬を染めながら呑気なことを言ってる草食系に、いい加減興味を失って時計を見る。

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