届カナイ愛ト知ッテイタノニ抑エキレズニ愛シ続ケタ…

だけど、そんな環境のミュウを友達や周りの大人たちは、可哀想と色々力になってくれて。

それがあったから、生きてこられた。

そんな毎日に嫌気が差して、潔癖なくらい男嫌いだったはずなのに…。

ミュウが10歳の時だった。

もともと発育がよくて、10歳くらいから今の体つき。

ある日、塾から帰ってくると、いつものように母の男が数人いた。

その日は高校生。

ミュウは、二階の部屋に閉じこもっていた。

部屋には万が一に備えて、鍵が付けてあるから安心だった。

だけど、その安心は打ち破られ、万が一が起こっちゃった。

母のいつもの大きな声がおさまると、家の中は静まりかえった。

しばらくすると、誰かが階段を登ってくる足音がして。

忍び足に近かったけど、数人だからみたいで。

ミシミシと階段がキシム音がして、部屋に誰かが近づいてきた。

鍵がかかっているから大丈夫って安心したのは、その一瞬だけ。

ドカンッ!!

もの凄い大きな音が耳をつらぬいた。

ミュウの部屋のドアを壊す音で。

男達が「あはははは!!」って、その状況を楽しんでいる笑い声と、ドアを金属バットで壊す音が止まなくて。

ミュウは慌ててクローゼットに隠れて、震える体を抑え泣き声を押し殺し、ただひたすら恐怖に耐えていた。

ドアが、ガタンといって外れた瞬間、クローゼットの扉が開き

「み~つけた。」

ニヤケた男達が立っていた。

そのまま腕をつかまれ、ズルズルとクローゼットから引きずり出された。

恐怖のあまり、抵抗すら出来ない。

泣き声も出ないくらいの恐怖。
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