届カナイ愛ト知ッテイタノニ抑エキレズニ愛シ続ケタ…
たった一言だった。
「はぁ?」
パッと尚吾の顔を見上げた。
びっくりとしか言いようがない。
だって、どこからどう見ても女の人だし…。
何かの間違いでしょ?
「ニューハーフだよ。」
その言葉にピタッと当てはまる感覚がして。
だから、最初会った時の尚吾の態度がおかしかったんだ。
呆れたような、怒っているような感じの様子だったんだ…。
「風俗で働いていたのは?」
「男専門。爺ちゃんに、そんな趣味があったとは驚いたよ。だから、財産をそんな奴にあげたくないって親戚連中が騒いだんだよ。」
…あ然としか言えない。
「昔、付き合っていたって…尚吾と体の関係は?」
「途中までは…オレも、気付かなかったし。」
もう、怒りとか悲しいとかなんてない。
ビックリとあ然と…。
驚いちゃって。
「あは…あははは。」
驚きすぎて思わず笑っちゃった。
だって、お姉さんが男だったなんて。
笑っているはずなのに、涙が溢れて止まらない。
お姉さんの言葉にはショックだったけど、それでもどんな理由でも大事にしていてくれたから。
それに、今ならお姉さんの恋心も良く分かる。
自分はもう結ばれる事なんかなかったらって…。
あたしだって同じ様にしてしまう。
「ど、どうしたんだよ?」
突然、笑いながら涙するあたしに、動揺している尚吾。
「だって…あたし、尚吾に嫌われたんじゃなかったんだって思ったら、安心しちゃって。」
ドンッと軽く、尚吾の胸を叩いた。
「誰が嫌うんだよ!?」
「だって、昨日冷たかったし…。」
「あれは、唯が触るなって言ったから……オレだって、我慢していたんだ。」
バツが悪そうに、照れている。
「でも、あたしは霧生くんが忘れられなくて…でも、尚吾が好きになってく自分がいて。どうしていいか分からなくて。」
「それも含めての唯だろ?忘れられない奴がいたって、オレは好きだ。」
久しぶりに抱きしめられた尚吾の腕の中は、やっぱり一番安心した。
「はい!!!そこまで。」
ねたましそうな目でこっちを見ながら、腕を組んで立っている。
「うるせっ!!黙れバ~カっ!!!」
見下すように、冷たい目線でお姉さんを見た。