届カナイ愛ト知ッテイタノニ抑エキレズニ愛シ続ケタ…
「ってことは、唯さんとは…。」
二人を交互に指差しながら、晶が尚吾に聞いた。
「オレの人生初ヤレなかった女。」
尚吾の隣で、クスクスとあたしが笑う。
「彼女は?あの子ともヤッてないでしょ?」
あたしの突っ込みに、眉間にシワが入る。
「だからアイツは、そんなんじゃないんだよ。全てを掛けてでも守ってやりたいんだよ。」
「ほ~う。」
みんなの声がハモった。
「相変わらず臭い台詞を平然と言うね。ショウゴン♪」
ニッコリと笑いながら、甘えた声で尚吾をからかう。
「愛しているから言えるんだよ。」
そう言って鼻で笑った瞬間、みんなの顔が呆れている。
テーブル組3人は、何もなかったかのよう。
「お~ま~え~らぁ。」
尚吾の野太い声に、耳すら傾けない。
隣で必死に、笑いをこらえているあたし。
パチンとタバコを指で弾き飛ばし、あたしの頭を後ろからつかむと、グッと尚吾の顔の前まで持ってきた。
あたし達の顔の距離は数ミリ。
ビックリして言葉にならない。
むしろ、言葉でも発したら唇がふれてしまうんじゃないかって思ってしまう。
「傷心のオレに、優しくしてくれないわけ?」
切なそうな顔をしながら、ポツリとつぶやいた。
「十分、優しいと思いますけど。」
眉をゆがめながら、ムッとしながら尚吾の目を見た。
「すげぇ、ム・カ・ツ・ク。」
その唇の動きが。
あたしの直感を働かせるのは早くて。
…ヤバイ。
震えそうなカラダ。
だって…あたし達は約束したはずだよ?
ギュッと手を握りしめた。
「お~い。それ以上やったら、唯が壊れるぞ。」
笑いまじりに秀が言った。
ピタッと、尚吾の動きが止まる。
その瞬間、ホッと肩の力が抜けて。
とっさに殴りそうになっていた手の力も抜けた。
「見てるコッチの心が壊れそうだよ。」
丘芹の言葉に、亮太が大きくうなずいた。
「そうか。それなら丘芹と晶も、キスしてあげるからお・い・で。」
人指し指で二人を手招きした。
「遠慮しときまぁ~す。」
二人がハモる。
「でも、唯さんとヤろうと思えばヤれるのに。」
何回もまばたきをしながら首をかしげた。