涙が途絶える日まで

來弥からきたメールは残酷なものだった。

でも、振られるのはこれで

3回目くらいかな。

目にはじわっと涙が浮かぶ。

「留美、泣いてるの?」

『どうして・・・。私なの。

 なんでよ。私がなにしたのよぉ』

私に疑問の気持ちが残った。

「留美、きっとドッキリだよ!
 
  なにかの間違い・・・」

『ちがう!!これは本気だよ。』

私は震える手で

梓からケイタイを受け取って

來弥・・・彩部にメールを返した。

≪私のことが嫌いになった?≫

<違う。お前とは仲いい友達になりたい>

「仲いい友達」?

なによそれ。

きれいごと言わないでよ。

嫌いなら嫌いって言ってよ!!!

それに。

『友達なんか。なれっこない。』

「え・・・?」

『ごめん梓。こんなことに・・・』

「ううん!うちこそ。

 彩部にガツンといってやりたいよ!!!」

こんなときでも優しい梓。

でもこれ以上いっしょにいたら

関係ない梓にまで

八つ当たりしちゃいそうで怖い。

『今自分コントロールできないから・・・』

「分かった。帰るね。

 でも何かあったらそっこー電話だよ?」

ありがとう。本当に、存在だけで支えられる。

『ふふ。うん。ばいばい。』

「じゃあねん」

わざと明るく振舞ってくれたのかな。

梓はあんなに優しい子だったんだ。

梓がいなくなったとたん

私の足はがくんと落ちた。

周りに人はいない。

けどいるかいないか

なんて全く関係なかった。

≪友達なんてムリだよ。まだ好きなのに≫

<そっか。>

知りたい。なんで振られたのか。

でも怖くてきけない。

三浦!そうだ。三浦に聞こう。

とにかく。

このまま終わるなんてありえない。

三浦にメールをしてすぐに来るように言った。

三浦からの返事は

<分かりました。>。
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