涙が途絶える日まで


『絵玲奈!』

久しぶりに話した。

「やっほ~♪」

『わあ!クラス離れちゃったから
なんか久しぶりだね』

「だな~。あ、そうそう、うち
三浦のこと好きになっちゃったの…」

『えっ!?』

「なに?」

『いや、意外だなあって。
でも協力するっ!頑張ろうね!』

「ありがとう!じゃあ近々また語ろう」

『うん!ばいばい!』

さすがにもう平気かなって思って

4階に上がる。

美香はもういなかった。

桜花ちゃんもいないみたい…

『ふぅ。』

ため息をついて荷物を持ち、

部活にむかった。

パーン、パーン

テニスコートには

綺麗な音が響いていた。

『坂本先輩…』

「まーた見てる。」

『茜先輩…。私もしかしたら…』

「ん?」

『坂本先輩のこと好きかもしれません。』

「まじ!?じゃあ來くんは??」

『別れる…かも?』

「えぇ!」

「なになに?どーしたの留美」

『絢奈。』

「あのね…」

茜先輩が絢奈に説明してくれた。

「まじ!?てかいいの?
あんな好きだったのに」

『でもなんだか、
曖昧な気持ちで來弥と付き合うのも…』

「まあはっきり答えが出たときに
別れるのかきめたら?
まだ決めるの早すぎだよっ」

『茜先輩…』

「うちもそう思う。」

『絢奈も?そっか。考えてみる。』

そのあと、そわそわした気持ちで

家に帰り、塾の支度をした。
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