しろくろ


「…で、そろそろ話していいか?」

楓は何も言わずコクンとうなずいた。


「明日のパーティーの後、俺は直ぐに護衛を付けてこの城をでる。」

煉邪はしっかりと楓を見て話す。もう楓は涙を流さない。大丈夫。離れるのは寂しいが、覚悟はもう出来ている。

「それで─────


お前には護衛として俺についてきて欲しい。」


「…えっ??」

「これは命令じゃない。他の世界で任務をこなすのは、容易じゃない。いろいろ不便だし、危険もある。
だが俺はお前に護衛をしてもらいたい。

返事は今直ぐでなくていい。明日のパーティーの時で…?
どうした、聞いてんのか?」

煉邪がまた顔を下げた楓の顔を上げると

「…ほ、本当に??
本当に私が護衛でいいの??」


「俺は、お前でいいんじゃくて、お前がいいんだよ。
って今言ったつもりなんだけど。」



「ありがとう、煉ちゃんっ!!!」

ガバッ!!楓が煉邪に感動に抱き付いた

「は?ッちょあぶねぇ!!!」

バッチャ─────ン

煉邪が楓を支えきれず二人で川にダイブ
楓は笑顔だが煉邪の顔は真っ青になっている

「ゲホゲホッ 何しやがんだこの馬鹿!!!」

「あは、ははははは!!
ごめんなさぃあはははは!」

「ったく。ま、いいか。たまにはな。」

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