あのこになりたい
「特別って…?」


綾が聞いた。



「初恋。俊二の初恋は咲ちゃんだから」


私はあまりの驚きに箸を落としてしまった。



「は、初恋…?」


私は動揺しながら聞いた。


「小学生の時。咲ちゃんのこと好きだったみたいよ〜」


若菜さんはロールキャベツを作りながら言った。



「えー!!」


私は大きな声で叫んだ。



「何だよ、でかい声出して」


ドアを開けてシュン達が入ってきた。



「あ…おか、おかえり…」

動揺する私に笑いながらも、


「若菜…なんか余計なこと言ったりしてないだろうな?」


シュンが疑いの目を若菜さんに向けた。



「別に〜」


若菜さんはかわいくとぼけた。



「綾里…なんかツリーがダサい」


幸輔がツリーの前に立って言った。



「え?なんで?」


綾は不思議そうに聞いた。


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