あのこになりたい
「これ…」


私がシュンを見ると、シュンの指に指輪…


「ペアリング?」


しかもこれ…買い物行った時、見てたの気づいてたんだ。



「シュン…」


涙が出そう。


シュンは指輪を箱から取って、涙ぐむ私の薬指にそっと入れてくれた。



「言っとくけど独占欲強いよ?」


シュンがいたずらっぽく笑って言った。



「うん…嬉しいよ」


頷くと涙がこぼれた。



シュンは本当になんでもわかってるんだね…


私はシュンにちゃんとあげられてるかなぁ。こんな幸せ…


私は座り直して1人赤面しながらシュンを見上げた。


「シュン…今日、泊まることになってるの…」


私の言葉にシュンは数秒固まった後で、


「え?」


私を見ながらまた固まった。



「お兄ちゃんもここに泊まることになってるから…」

私は、真っ赤になって湯気が立ちそうなほど熱くなっていた。



「咲、大丈夫なの?」


シュンは私の顔を覗き込んだ。



私は小さく頷いた。



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