あのこになりたい
「どうでしょう?」


美容師さんは少し笑って聞いた。



「軽くなりました…」


私は肩につくかつかないかぐらいの髪の先を触りながら言った。



「短いのも似合いますね!」


美容師さんのひと言で私も笑顔になった。



私は、シュンの家に寄った。



ドアを開けたシュンは固まった後、私の髪に触れた。


「似合ってる」


「ほんと?前の方がよかったとか…ない?」



シュンは頷いた。



「前よりかわいい」


シンプルな言葉だけど、それが嬉しい。



「ありがとう」


私は笑って言った。



「咲、表情が柔らかくなった」



リビングで座りながらシュンが言った。



「そう?」


シュンの方を向いた時、シュンが突然キスした。



「咲…」


シュンが何度もキスするから私は、そのまま何も考えられなくなった。



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