あのこになりたい
「友達は…女の子と見る方がいいみたいでさ」


まぁ、男だけでっていうのも寂しいのかな。



「私は背も高いしかわいいえくぼも出ないし…隣に置くにはあまりにも違いすぎると思うけどー」


意地悪を言いたいわけじゃないけど。


今の私は素直に人に甘えられない。


シュンには特に…



「まぁ…花火が始まるまでに起きれたら…行くかも」

私がそう言うとシュンは、

「わかった」


とだけ言ってドアを閉めた。



怒っちゃったかな…


追いかけようかどうしようか迷って、結局追いかけなかった。



花火大会。


浴衣は無理にしてもこの姿はさすがにまずいよね。



私はクローゼットを開けてガサゴソ服を探した。



階段を上がる足音が聞こえる。


シュン…?


私はドアの方を見た。



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