新・監禁ゲーム
遥斗は恐る恐る聞いた。
「あ、あの…竹田さんはANSWERBOXを見つけましたか」
しかし返ってきた答えは、遥斗の期待を裏切り、小さな光さえも閉ざした。
「いや、それが残念ながら……」
「そ、そうですか」
しばらく2人で歩いてから、急に竹田は立ち止まった。
「こうしても時間の無駄だ。どうだね、遥斗くん。一旦、ここで別れて、また合流しないか」
どういう意味だ、遥斗は竹田の説明を聞いた。
「つまりだ、お互い1人でANSWERBOXを探すのだ。集合場所と時間を決め、そのときにゴールの手掛かりを教え合えば、手間も省ける」
「なるほど、それなら効率がいいですね」
竹田の提案に賛成する遥斗。
竹田は良しと頷き、スーツの胸ポケットから折り畳まれた地図を広げた。
「そうなると、実は僕はもう、北西方面を探したんだ。けど何もなく…だから遥斗くんは北東方面をお願いしたいんだ。僕は南西方面を探すから」
はいと頷き、2人はここに45分後に集合することを約束した。
集合場所の目印にと、竹田は地図の切れ端を道の端に置いた。
遥斗のデジタル標識は、現在88。