新・監禁ゲーム

2人で探せば、ANSWERBOXの1つぐらい見つかるだろう。

遥斗は軽い気持ちで地図で書かれた北東方面を探したが、見つかる気配はなかった。

竹田の方はどうだろうか、不安になりながらも薄暗い道を歩いた。

集合場所に戻る時間も入れると、約束の時間まであまりない。

焦りながらも歩き続けると、ここへ来て初めて目にする台形の岩を発見した。

そして、その岩の上に置かれた箱。
遥斗は一目見て、その箱を理解した。

"ANSWERBOX" だ、と。

本当にあった、遥斗は喜びのあまり、走ってその箱に近づき、箱のフタを開けた。

しかし、現実は残酷だ。

すでにその箱の中身は、ものけの空だったのだ。

期待とは裏腹の結果に、遥斗は大声をあげた。

「ふ、ふ、ふざけんな!」

箱を岩から振り落とすと、辺りにガシャンと響いた。

無言になり、その場に立ち尽くしたが、そんな時間もない。

遥斗は力なく、集合場所へと向かった。






< 14 / 107 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop