君と恋に堕ちた事について
本当にオレは、バカで鈍感な男だ。


愛している女をいつも悲しませている。


麻実は黙ったままで、ホテルのパンフレットを捲っている。


「何処かに行くか?」


「いい。此処にいる。ねぇ?」

「ん?」

「今日は、あなたの私でいさせて。今日の私は、あなたの物だって思わせてほしいの。」


涙が溢れている瞳を見つめた。


「分かった。」


今日だけじゃなく、これからもずっと、オレの物でいてほしい…
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