Love Trip in Italy (番外編)
「何がそんなに気になるんだ?」
「………胸にお腹に…お尻に…」
「あ゛ぁ―――、杏花いいか?杏花はすげぇ気にしてるみたいだが、杏花の全ては俺仕様になってんだ」
「要仕様?」
「あぁ。他の男でなく、この俺だけのためにな」
「///////////」
「だから、頼むからこのガード外してくんねぇ?」
「///////////」
俺は優しく包み込むように…抱きしめた。
杏花の耳に吐息をかけると、ビクッと肩を揺らす。
そんな杏花が可愛らしくて…
『何もしない』と約束したのに…
その言葉さえ忘れそうになる。
ここで手を出せば…
やっと開いた心がまた閉じてしまうんじゃないか?
せっかく、こうして寄り添えたのに…。
俺は心の中の自分に問いかける。
すると―――――。
杏花は徐に顔を上げた。
杏花の瞳は俺の瞳を捕らえて…何かを訴えかけている。