なんでも屋 神…最終幕
そんな物なら、最初から頼るという事を捨て去った方が、どんな不正が世間に露呈しようとも、落胆せずに済む。



幾ら頭を付け替えようと、何一つ変わらなかった事を一番知っているのは、他の誰でもない俺を含めた庶民と呼ばれる人達だ。



何故そんな事が起きたのかと問われれば、俺は真っ先に日本という島国の教育制度だと答えるだろう。



同じレベルの知識を義務教育で詰め込み、社会に従順な人間を作り出す事は、俺のような傍観者の目にはロボット製造工場に見える。



それにより、後に偉人と呼ばれる人達は、社会の渦に溶かされてしまったというのが、俺の考え出した持論だ。



子供に安らかな将来をと願って出来た代わりに、日本では別の物が時代の中に消えてしまったのだと思う。
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