[改良版]小学生と暴走族【夜桜】
圭一~side~
青に兄貴のことを聞いたとたん、青の額に汗がにじみ始めた。
呼吸もだんだんと乱れてきている。
「青……?」
声をかけたとたん、青の表情がガラリと変わった。
……なにかが違う。
乱れていた呼吸は正常に戻り、表情から苦しさなどは感じられない。
顔は青なのだが、目つきが全く違う。
ここで、青が口を開いた。
「僕が出たってことは……君たちが青の兄について聞いたってことだよね?」
一瞬、なにが起きたかわからなくなった。
櫂は完全に固まってしまっている。
「あ、自己紹介が遅れました。
僕は……そうだねぇ、青の第二人格、“赤”とでも名乗っておこうか」