ピンフリ姫のわがまま!!
「あれは母さんの!!つかお前ホント鈍いのな。」
「え…?」
な…何なの…?
「知らないの?俺はいつだって梨音一筋。」
手紙をそっと渡された。
「え…」
そこに一言だけ書いてある言葉…。
『お前が好きだ…』
私は思わず王子を見つめた。
「姫は拓也先輩が好きだろうけど…」
「違うし…。」
私は立ち止まった。
「え…?」
諦めたら何も始まんない!!
頑張った事は誰かが見てくれるってのは
この事だろう…。
「私は王子が好き。大好き。世界の誰よりも…」
涙が止まらなかった。私の恋が叶った…。
「あんたが…ずっと…好きだった。でも…拓也先輩が…好きなんだってその想いを…消した…。」
―――ガバッ…
王子が私を抱き締めた。