cafe au lait


 メモ帳をしまって最後のエスプレッソを飲み干す。


 飲み干すといっても、カップの底にうっすらとエスプレッソが残る程度に飲み干すのが私流だ。



 最後の沈殿したコーヒー豆の残骸を飲み干すのは気がひける。

 どんな正確なマシンでも、ほんの微量抽出したはずの豆をカップに落としてしまうものだ。



 ならばそのミスを、しっかりとカップに残してあげるのが私流。




「ごちそうさまでした」


 エスプレッソ代、四百円をカウンターに置く。

 古い木のカウンターには、カップに微量残ったエスプレッソと百円玉が四枚。毎朝の見慣れた光景。



「ありがとうございました。また明日」


 その向こうには、優しすぎるカワイイ彼の笑顔がある。




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