私と彼の不器用な恋愛~続編 完結!(加筆修正中)
夕暮れ時のグランドには誰もいなかった

グランド脇のベンチに一人で座る冴英を見つけた

「冴英!」

ゆっくりと立ち上がり冴英が振り返る

「順…?」

オレは駆け寄ると、冴英の体が折れてしまうんじゃないかってくらい抱き締めた

「冴英、ごめんな。オレ、冴英の気持ち全然解ってやれなくて。辛かったろ?」

「そんな事ない…」

冴英がオレの首にゆっくりと腕を回す

オレは久しぶりに冴英を抱き締める感触を確かめながら

ゆっくりと話し出す

「冴英、お前が走る事を辞めるとか辛すぎるよな。でもな、これからは、オレがずっとついててやるから心配するな」

「………………」

「冴英?聞いてるのか?オレと一緒に乗り越えて行こうって」

「………………」

「冴英、どうした?オレの言葉に感動してんのか?」

「あのさ、誰が走る事辞めるって?」





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