私と彼の不器用な恋愛~続編 完結!(加筆修正中)

はぁ…

「おおっ!美女が一人でため息ついているなんて、ほっとけないなぁ」

練習が終わってグランドのベンチに座っていると、いつの間にか須崎さんが立っていた

「なんだ、須崎さんかぁ…」

「おいおいおいおい、随分な言い種だな。君からすればただのおっさんでも、俺はかなりモテるおっさんなんだけどな」

ニヤリと笑いながら私の隣に腰を降ろす

はぁ…

どうして、私がため息を連発しているのかと言うと

実は順が大学に行きだしてから一度も会っていない

当然、順が一人暮らししている部屋にも行ってない

「悩み事なら聞くよぉ~。ダテに恋愛経験積んでないからね」

「いえ、遠慮しときます」

冗談とも本気とも取れるトーンで答える

そんな私に須崎さんは至って真面目な顔で言う

「彼の事なんだろ?悩みを解決しないと今度の大会ダメなんじゃない?最近の君、タイムが落ちてる」

須崎さんの言う通りだった
思うようにタイムが縮まなかった

うっ、痛いところをついてくる。さすが、スポーツライターだよ…




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