神様さえも朽ちらせる忌わしき呪物

 しゃがみミッシェルの顔を覗き込む目の前の少年の存在に、ミッシェルは驚き目を見開く。

 「あ」

 「こんばんは。隣いい?」

 苺色の髪に、金色の瞳をした少年が穏やかに笑いミッシェルの隣を指差すので、ミッシェルは思わず頷いていた。

 疲れているのか、乱暴なのか。

 ドサッと音を立てて腰をおろした少年が、足を投げ出し座った。

 
< 15 / 129 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop