神様さえも朽ちらせる忌わしき呪物

 「寒い」

 雪の降る空を見上げ呟いた少年に興味を持ち、ミッシェルは同じように空を見上げた。

 「雪って綺麗だよね」

 話し掛けてきた少年に驚き、思わず横を向けば、少年は笑っていた。

 「そうは思わない?」

 「…うん」

 ミッシェルが頷けば、少年は金色の瞳を細めて笑った。

 
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