神様さえも朽ちらせる忌わしき呪物
 
 「ミッシェルって言うんだ。僕はロキだよ。よろしくね」

 隣に座る少年は嬉しそうに笑う。

 それに対して、目の前の男と女は目を見開いていた。

 「…ろき…」

 「うん。よろしくねミッシェル」

 「…よろしく」

 恐らく二度と会うことはないだろうが、とりあえず握手を求められたので手を出した。

 その手を金髪の女が掴み、驚いたミッシェルが女を見上げた。

 

 
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