パラレルワールドの存在証明
家につく頃には走った分も合わせて全身から汗が滴り落ちていた。
せっかく起きてすぐにシャワーを浴びたのになんの意味もない。

「どーぞ、上がって下さい。汚いとこですけど。」

「お邪魔します…。」

取り敢えず自分の部屋に案内して座ってもらう。
出る時にエアコンはつけっぱなしなので涼しい。
麦茶を冷蔵庫から出して自分の部屋に持って行く。

「お待たせしました。さぁ話を聞かせて下さい。と言いたい所なんですけど、水を被ったような汗が出てるのでシャワーを浴びて来たいんです。」

「あ、そうですね。俺のせいで走らせたんですよね。」

「はい、と言うわけでシャワー、浴びて来て下さい。」

「了解しました。…って、ん!?それって俺が浴びて来るって事ですか…?」

「はい!その通りです!!家、道場でシャワーいくつかあるんでご自由に!着替えとかは兄のを着ておいてください。服洗っときますんで。」

相手に口を挟ませる暇もなく話を進めて行く。
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