パラレルワールドの存在証明
「えっ、ってことは私その影って奴に食べられる可能性があるって事!?」

「ざっくり言うとそうだな。」

「私死ぬってこと!?」

「そうじゃない。さっきも言ったが存在そのものが消滅するんだ。お前はこの世に生まれて来なかった事になるんだよ。」

ただ死ぬんだったら他の人の記憶に残るんだよ。

そう言ってお茶をすする。

「まぁ、落ち着かないとは思うがこれからお前の傍に居る事になるけど、気にするな。」

「気にするなっていうのは無理があるよ!!それにあんた学校は!?年おんなじぐらいじゃん!」

「それに関しては問題ない。俺はお前と同じ学校同じクラスだからな。四六時中側に居る事ができる。ついでに言うと家は隣り合わせだ。」

「なにそれ初耳!!なんで気が付かなかったんだろ?」

「あぁ、それは当たり前。俺も影喰われて存在消えかかっているからな。」

言われて見れば確かにクラスに居たかもしれない。それと同時に事の深刻さがわかったような気がした。存在が消えるとはこういう事なんだと。誰にも認識されない。記憶に残る事もない。


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