☆消えてしまったわたしの赤ちゃん☆14歳の妊娠・・・ ~セックスを軽く考えないで~
まだ14歳で、中学校さえ卒業しておらず、働ける年齢にもなっていないわたしが、赤ちゃんを産むことなどできないことは分かっていた。


産んだとしても、自分の力で育てられないことは分かっていた。


けれどもそのとき、わたしは出産しないほうにしるしをつけることはできなかった。


今この場で、決断することはできなかった。




お母さんはそのときすでに、わたしに中絶させることを考えていたのだと思う。


中学生が母親になるのは無理だと考えていたのだと思う。


でもお母さんは震えるわたしの手を見て、無理やり記入させようとはしなかった。


結局、出産については未記入のまま提出した。




内科のときと同じように、尿検査のため、トイレに行き、尿を取った。


それから名前を呼ばれて、診察室に入った。



この前は内科に行った。


産婦人科で診てもらったら、もしかしたら妊娠は間違いかもしれない・・・。


そんな淡い期待が胸をよぎる。だが尿検査だけでも、妊娠したかどうかは十分判断できるのだ。



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