☆消えてしまったわたしの赤ちゃん☆14歳の妊娠・・・ ~セックスを軽く考えないで~
『今日は家まで送ってくれてありがとう!それと酔っ払いから助けてくれて、どうもありがとう☆』


『また連絡する☆★☆』


あら、剛お兄さんも星マークなんて使うんだ。


しかも三つも・・・。


この際、絵文字で返してみるか。


『はい(^‐^)』





メールの言葉どおり、剛はときどきわたしに連絡してきた。


あくまで厚かましくなく、ほどよい距離を保って。


互いの時間が合うときには、お茶することもあった。


会う回を重ねるごとに、わたしは剛とますます打ち解けていった。


けれどもわたしは剛と会ったり、メールのやりとりをしていることを、梓には話さなかった。


何となく、秘密とまでは言わなくても、誰にも干渉されることなく、二人だけの時間を大切にしていたかったのかもしれない。

 
剛もわたしと同じように思ってくれているようだったので、わたしは嬉しかった。




もしも梓がわたしたちの関係のことを知っていたら、互いに気があるんじゃないかとか、そんな憶測をされていたかもしれない。


そしてもし梓からそう言われていたら、わたしはそう勘違いされるのがいやで、剛からはなれていたかもしれない。


このとき、わたしと剛の間にあったのは、友情とも恋愛とも違う、兄妹のような関係だった。


わたしはあくまで剛のことを、お兄さんのような存在として見ていたし、剛もわたしのことをもう一人の妹のような存在として見てくれていた。


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