Together~キミと一緒に~
「・・・っめんっ」
「え?」
「ごめ、っん!真里亜っ」
ママが、私の名前を、呼んだ。
そして、私の腕を引いてママの腕の中に包まれた。
「ま、ま・・・」
「真里亜っ、今まで、ごめんねぇっ」
「ママ?思い、出したの?」
「真里亜っ」
「っままぁ!」
私も一生懸命ママに抱きついた。
その分ママも私をギュッと抱きしめてくれた。
「真里亜~、お?」
その時、パパが病室に入ってきた。
この状況がよくわかっていない様子。
パパはしばらくその場に立っていた。
けどママがパパの方を向いて「圭太さんっ」って言うと、手に持っていたジュースを床に落として抱きついてきた。
やっと、家族を見つけた。
ママに、会えた。
「真菜、思い出せたのか。」
「えぇ。今朝、これを見たら、全部思い出したの。」
ママの手に握られていたのは、一枚の写真。
それは、私とパパとママの3人の写真。
3人とも笑顔で映っていた。
私は、まだ赤ちゃんだけどすごく幸せそうだった。
自分で言うのも変だけど。
そして、その写真の裏にはママの字でこう書かれていた。
―――私の大切な家族