火星人門田さん


「英男、火星人門田さんはまだ居るのかな?」



いたずらぼっく笑いながら聞いてきた。


そこに、門田さんが全速力で走って来て頭を深々と下げた。


「姫!私が門田です。狭いですがどうぞ!」



まるでミュージカルの役者のような口調で言った。



「わお!!ねえタコなの?今話したのがタコみたいな火星人なの!!

英男凄いじゃない。
ちょっと久しぶりに驚いた。

昔の漫画とかSF映画に出る火星人だね。

もしかするとタコが突然変異でこうなったとかじゃないの?」



「お姉ちゃんタコタコってうるさいよ。」



息子が煙草をふかしながら渋い声で言った。


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