火星人門田さん


「息子さんね!ちっちゃくて可愛いね。
何てお名前かな?」


「ミリアリヤテコンカドタヨーヨーイングカドタカドタだよ。

可愛いのは、お姉ちゃんの方だぜ。」



なぜか息子は、煙草をふかしながら低い声で言った。



なるほど、かっこつけてるんだと気付くと笑えてしまった。


すると門田さんの足がグ~ンと伸びて美香の背中を押した。


「さあ狭い所ですがどうぞどうぞ。」



狭い狭い所ってお前達の部屋じゃないぞと思ったが僕は、黙っていた。



「うわぁ足がこんなに伸びるんだあ。」


美香は、はしゃぎながらブーツを脱いで部屋に上がった。



< 39 / 202 >

この作品をシェア

pagetop