雨の日の追憶 〜クランベールに行ってきます 本編ロイド視点〜
 ゆうべユイは、ロイドが肩を掴んだら震えていた。
 さっきも、とにかくロイドから離れようとしていた。

 ロイドに触られると、ゆうべの事を思い出して、ユイは不快になるのかもしれない。


「あ、そうか。そういう事か」


 つい口に出して納得すると、ユイが訝しげに見上げて問いかけた。


「何?」


 ロイドは笑いながら、冗談で取り繕う。


「せっかく人気のない場所に呼び出したのに、さっさと帰ろうとするから怒ってるんだろう? おまえがケガをしてなければ、もう少し付き合ってやるんだが、今日の所は諦めろ」


 てっきり上手く切り返してくるものと思ったら、ユイは真剣に怒り始めた。

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