元恋人の甘い痛み【完】


昔はもっと優しかった。私の為にケーキを買ってくれたり、好きな場所へデートで連れてってくれたり。


いつからこんな風に強引で素っ気ない野蛮人になったのだろうか。元々遊び人だったし、野蛮人の素質があったのかもしれないけれど。


車から降りた雷牙は後部座席にある私の鞄を手にし、私は続いて車から降りるとロックを掛けてロビーへと向かい歩く。


どうしてこうなってしまうのよ。元彼とまたするなんて、そんな趣味ないわよ私。


寧ろお断りなんだけれど。


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