元恋人の甘い痛み【完】


「責任って本気なの?」

「冗談に見えるか?」

「…見えない」


雷牙は着ていたスーツのジャケットを脱ぐとソファーへと無造作に掛ける。


本気なんだ。


雷牙にとってはただのセフレとする様なものかもしれないけど、私にとってはそんな簡単な事じゃない。


他の男が相手ならともかく、昔付き合っていた、それも初体験の相手だし何より修羅場を体験させてくれた人。


そんな人と再び肌を重ねるなんておかしいと思う。前の時は私酔っていて記憶がないからまた状況が違う気がするし。


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