元恋人の甘い痛み【完】


―――出社後二時間半経過―――


もう頭に来た!


帰る!


今日はもう知らない!


ソファーから立ち上がり、玄関の自動ドアへと向かう。


IDカードがない事分かっていながら二時間半も放置なんてとんだ最低な男だわ!


「ぶっ!」

「何処に目付けてんだ?」

「ご、ごめんなさ……あ!?」


勢い良く自動ドアを潜ろうとした矢先、何かに勢い良くぶつかった。


…スーツ?胸?


取り敢えず謝罪し様と顔を上げると、そこに立っていたのは雷牙だった。


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