元恋人の甘い痛み【完】


「ちょっと!いつまで待たせるつもりよ!?」

「待ってろと言ったにも関わらず先に此処へ来るからだろうが。お前が悪い」

「はぁ!?貴方達のセックスが終わるまで待ってろと?ふざけんじゃないわよ!」

「…おい」


怒りに浸透したあまりフロアー内に響き渡るのではないかって程に大声で言い返す。


するといつの間にか気付かぬ間に注目の的になっていて、行き交う人々誰もが此方を見ている。


雷牙は流石に立場上まずいと思ったのか、私の手首を掴みずかずか歩きエレベーターへと向かう。


その間、通り過ぎる社員は皆、雷牙に向かって頭を下げている。


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