元恋人の甘い痛み【完】
「…そうか」
「ええ」
雷牙は腑に落ちないのか、曇った表情のまま私を見つめると暫くして立ち上がる。
「帰るの?」
「嫌、アイツと話を付けて来る」
アイツって、醜い女の事ね。
話を付けるってどう言う事?
「話を付けるって…どうするの?」
「お前を苦しめた罪を償わせる」
「……どうやって?」
「お前は気にしなくて良い」
雷牙の目が…冷た過ぎて背筋に悪寒が走り、私は思わず雷牙の腕を掴み行くのを止めた。
このままじゃ、何をするか分からない。このまま見送っては駄目だと、直感で思った。