元恋人の甘い痛み【完】


「雷牙。もう本当に良いから。私は傷付いてないし、雷牙の女なのに申し訳ないけど馬鹿馬鹿しくしか思ってないわ」

「…このまま見過ごす訳には行かない。俺の気が済まないからな」

「…貴方が口を挟むと、余計火に油を注ぐのが分からない?」

「そうならない様にするから問題ない」

「問題大有りよ」


気付くと私は雷牙の背中へぎゅっと抱き着いていた。離すまいと強く強く抱き締めていた。


「…優里」

「雷牙、私不安なの。身体は痛いし…一人で眠るのが怖い。今日だけで良いから、朝まで一緒に居て欲しい…」


…今日は悪夢を見そうで凄く不安なのよ。

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