元恋人の甘い痛み【完】
「特に理由等ない」
「なら問題ないな」
「ちょっと。黙って聞いてれば随分と言いたい放題ね。私は貴方達の物じゃない。大株主とどうこうなる趣味なんてないと言ったでしょ」
「なら俺は株を誰かに譲る」
「…はい?」
何を言ってるのこの人。株を譲ってまで私を手に入れたい?そこまで価値のある女じゃないんだけど。
「そこまでされる様な価値なんてないし、例え貴方が株を売ったとしても無理なものは無理なのよ」
「自分の価値を下げるな、アンタは……―――」
財前は私の顎を掬い上向かせる。その刹那、雷牙が私の腕を引き財前から身を離した。