元恋人の甘い痛み【完】


あれは私悪くないわ。貴方が私を待たせた事は事実だし、朝からセックスしていた事も事実。それを言ったまでよ。


「可愛くねぇ女。久し振りの再会に、他に言う事はないのか」

「特にないわね。出来れば貴方に二度と会いたくなかったから、運命を呪ったわ」

「それは残念だったな」


雷牙は余裕そうに不適な笑みを浮かべている事が、表情を見なくとも伝わる。


またそれが腹立たしい。


いつもそうだった。


雷牙は私の一枚も二枚も上手で、私の行動をいつも先読みされてたっけ。


< 29 / 709 >

この作品をシェア

pagetop