元恋人の甘い痛み【完】
それに雷牙は何だか機嫌が悪く挨拶の一言もなかったし、どいつもこいつも一体何様なの。


―――ガチャ。


財前が入って来ない様に、ドアノブの鍵を掛けてやった。


来たって無駄よ。顔を合わせたくないもの。


少ししてドアノブを押そうとする音が耳に飛び込んで来るも知らぬ顔をしたまま椅子に腰を下ろした。


「おーい、優里ー」

「…帰って」


財前の私を呼ぶ声が聞こえる。


もう暫くの間は会いたくない。


諦めて帰って。
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