元恋人の甘い痛み【完】
「ご機嫌斜めの様だな。今日は帰るが、また連絡するよ」

「…………」


ドアの前がシーンともの静かになった。


財前は帰った?


暫くしてからドアノブの鍵をゆっくり開けて外を見た。


財前の姿は無い。


ほっと安堵したのも束の間。


私がちょうど今背を向けている社長室辺りから、殺気の様なものを感じ恐る恐る振り向くと、そこには冷たく私を見下ろす雷牙が立っていた。


…相当機嫌が悪いみたい。


私はニコッと微笑み秘書室へと入った途端、雷牙もドアを押さえながら入って来た。
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