元恋人の甘い痛み【完】

雷牙の運転で会社へと向かう。


「…………」

「まだ怒ってるのか」

「当たり前よ。もう二度と貴方としない」

「…は?本気か?」

「ええ、本気よ」

「…おいおい」


独占欲剥き出しな雷牙は嫌いじゃない。


キスマークが嫌いなわけでもない。


私が怒ってるのは、隠しようのない所に付けてるから。


それが確信犯だと読めるから余計に腹が立つ。


「今すぐ消してくれたら考え直すわ」

「無茶な事言いやがる。お前も大概意地悪な性格だぞ」

「貴方が悪い」

「まあ、そうだな」


そうでしょ。悪戯っ子に制裁を加えるのは当たり前の事。
< 455 / 709 >

この作品をシェア

pagetop