元恋人の甘い痛み【完】

「お前だから、こんなに心配になったりするんだろうな」

「また口説き作戦?」

「いや、本音だ」


雷牙はぎゅっと強く抱き締めた状態で、私の背中を優しく撫でる。


その仕草や行動からして、本当に心配していた事が窺がえた。


「有難う、雷牙。心配してくれて。もう大丈夫よ。すっかり元気になったわ」

「なら良いが。無理だけはしないでくれな」

「ええ、約束する」


雷牙は再びぎゅっと抱き締めると私の身を解放し、額へとキスを落とすと“風呂に入って来る”と浴室へと入って行った。
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